2026年9月18日8時0分
【政界地獄耳】新鮮味がない安全運転の改造 極めて後ろ向きな人事は誰のためのものか
★人事のたら・ればを言い出せばきりがないが、党人事も閣僚人事もさして新鮮味のない安全運転となった。まず問いたいのは、極めて後ろ向きな人事は誰のためのものかということだ。当初、ほんの1週間前、10日夜のネット番組で官房長官・木原稔が「(裏金事件発覚後)衆院議員は既に2回選挙を経て、国民の信任を得ている。選挙が何よりも国民の審判という意味で重要なものだ」「それを踏まえて今回は人事がなされる」との認識を示した。ここで幹事長代行・萩生田光一や、選対委員長・西村康稔、組織運動本部長・松野博一の要職起用が固まったかに見えたが、政治とカネへの国民の厳しい視点は消えず、いずれも早々に留任が決まった。状況が流動的だということと、木原が首相の真意をつかんでいない、最側近ではないことが分かった。
★留任は余人をもって代えがたいというより、外してどこにはめればいいかのパズルができない結果だろう。その中で首相・高市早苗がいじったのは参院自民党幹事長・石井準一と衆院国対委員長・梶山弘志。自民党のセオリーを守り、役職上、他党との関係も重視する2人は首相と全く相性が合わない。ところが参院は少数与党状態。「そりの合わない石井さんを外せば解決か。参院は信頼関係で持っている。すげ替えればどうにでもなるわけがない」(参院ベテラン議員)。衆院は圧倒的に数で有利だからといってなんでもできるわけでもない。「梶山さんは国会運営で官邸から返答がないことで与野党調整がつかず煮え湯を幾度も飲まされた。結局要の人材を外したことで起こるハレーション、政治の渋滞など収め方を間違えると無用に野党にわびたり、前例となる。議運委員長までやった首相は議運や国対の重要さが全く分かっていない」(党国対幹部経験者)。
★いつの場合でも“人事は悲喜こもごも”だが、この人事が来年の高市の総裁選再選の布陣ということになるならば、この内閣改造と党人事は党内の敵を増やしたことになったのではないか。(K)※敬称略